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弁護修習を振り返って
こんばんは。管理人です。西日本を中心に各地で大雨となっており,被害が出ておりますが,皆様ご無事でしょうか?
最近は刑裁・家裁修習に行っております。裁判員裁判の評議や家事調停・少年審判というなかなか見られない部分に関与させていただけるので,ありがたい次第です。
さて,本日は弁護修習の振り返りをしようと思います。弁護修習は修習地や配属先事務所によって千差万別(研修所として,共通の経験を積ませたいというのであれば,制度として失敗しているレベルでやることが違う)なので,あまりほかの人の言った内容が参考にはならないのですが,守秘義務に反しないよう注意しつつ,一応メモしておこうと思います。
- (事務所によるのかもしれませんが)一般的にプレイヤーになれるといわれる検察修習よりもはるかにプレイヤー感があります。
- タイミングによっては,法律相談から関われるので,当事者の生の主張を整理し,書面にして,指導担当と議論し,どう仕上げていくのか,一連の流れに接することができるので,修習というよりイソ弁に近い形で関与できます。
- 特に民事において,どういう証拠が必要か考え,証拠を収集し,仕分けるので,(検察修習及び)裁判修習とは違った頭の使い方をします。
- 受任して起案する場合,立場は決まっているので,結論に向けて全力投球するのですが,あえて主張で深入りしないなど,力配分というかそういったところの勘所は結構感じられるのではないかと思います。
- 就業する事務所以外において,相談ないし打合せでの話の聞き方,仕事の取り方,お金の支払い方を見られるのはこの機会くらいだと思います(特にお金回り)。
- (刑事事件を扱っているのであれば)尋問だけでなく,普段の裁判所・検察官との連絡や接見周りでのやり取りも見ておくと,心配りすべき点,書籍に表れにくい点が実感できるでしょう。
- (修習地によりますが)刑事を扱っていない事務所に配転された人向けに,当番弁護ほかで刑事事件に関与できるよう配慮している修習地もあるので,うまく参加していくとよいように思います。
- 法律以外の分野の知識があると助かることも多いので,修習前にいろいろやっておくといいでしょう。
- (事務所によりますが)事務員と分業が進んでいるなら,事務員の方にお仕事を見せていただく時間があってもよいかと思います。
- (修習地や事務所によりますが)委員会活動(時間的に任意参加のことが多い)にもついていくと,指導担当と他の先生方がどういうやり取りをしているか見る機会になります。
- 検察や裁判と違って,弁護の場合修習生の監督は本来の仕事ではないので,(いるかどうかもわからない管理主義の先生でない限り)自律しないといけない環境であることは心したほうが良いように思います。
- 出張についていけるかとかご馳走してもらえるかとかは指導担当次第なので何ともいえません。
- 結果簿と別に修習日記を課せられる修習地は,どちらかは後で転記するとするのではなく,しっかり日々分割して両方とも書いていきましょう(最後の最後で35日分くらいの修習内容について,司法試験が比にならないくらいの写経をする羽目になった反省)
周りの話を聞いていても,同じ修習とは思えないくらい(刑事ほぼノータッチの人や修習生兼事務員になった人等)修習内容が全く異なるので,メモしておくことがほかの修習に比べ少なくなっています(><)
わたくしの場合,せっかくなら係属中のものをやったほうがよかろうと指導担当とわたくしで意見が一致したので,一部分野の取扱いはなかったものの,新たに依頼がなされたり係属中であったりした案件について,民事刑事かなりバランスよく関与させていただきました。一般民事といっても,医療,行政,労働等裁判所で係属させる部を分けているような専門分野にも関わらせていただきました。本当にありがとうございました。
9月にまた伺いますのでよろしくお願いします。