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ムンク展ー共鳴する魂の叫び

 こんばんは。管理人です。

 上野の美術館に出られる場所に来たので,美術展巡りをしてまいりました。見てきた感想でも書いていこうかと思います。まずは東京都美術館でムンク展です。

ムンク展

 叫んでるあの絵が有名なムンクですが,今回はムンク美術館からたくさんの作品がやってきており,「叫び」だけではないムンクの絵画を鑑賞することができる展示になっています。

ムンク展

 まず置かれているのが,ムンクがよく書いていたという自画像コーナー。長きにわたり自画像を描いていたということで,その時々の作者の心境も反映しているのか,同じ作者ながら趣が全く異なる自画像を見ることができます。ムンクは一時期精神的に病んでいた時期があったそうですが,そういう時期の作品だと揺らめく線で描かれた背景であったり,どこかゴッホの晩年の作品のような雰囲気もあるようなものになっています。

ムンク展

 次に風景画等も飾られるようになり,上記のメランコリーなどムンクの代表作が出てきます。こちらも同じ場所を題材に,佇む人が違ったり時間帯が違ったりと趣の違う絵が多く出てきており,なかなか他の展覧会とは違う趣向だなあと感じさせられるところです。

ムンク展 ムンク展

 そして,ムンク展ということで,当然「叫び」もやってきています。複数制作された「叫び」を比較できる形になっており,それぞれの色合いや雰囲気の違いが感じられます。また,叫びより前に作成された「絶望」も並べて展示されており,ムンクの描き方の変化が楽しめます(個人的には絶望の方が叫びより好み)。

 全体的にルーベンス展とかフェルメール展に比べると,荘厳さであるとか写実性には欠けるのですが,こちらは独特の世界観があり,これはこれで魅力なのだと思います。少々残念なのは,額が全体的に質素(質素に見せかけて実は高価とか手が込んでるとかいうのでもなく,よくありそうな木の額縁)だったところはあるように思います。何か理由があるのでしょうか?