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ルーベンス展ーバロックの誕生

 おはようございます。管理人です。

 前日に引き続き美術展巡りでお送りします(3本撮りの要領)。というわけで,今回は国立西洋美術館でルーベンス展です。

ルーベンス展

 今年日本に来た中ではもっとも豪華な展覧会といっても過言ではないでしょう。ルーベンスは16,17世紀の宮廷画家として活躍しただけあり,展覧会には荘厳な作品がこれでもかというほど揃っています。

ルーベンス展

 初めは肖像画からですが,ルーベンスと工房の作品が並んでおり,最初から宮廷画家らしい,堂々とした肖像が押し寄せてきます。最初からクライマックスと言っていいレベルの豪華さです。王侯貴族だけでなく,長女クララ・セレーナの肖像画もあり,描かれた対象は色々あるようです。

ルーベンス展

 次に宗教画も展示されています。展覧会のチケットやポスターにも挙げられている,「聖アンデレの殉教」をはじめとして,精緻な描写がなされ,絵画内の人物にリアリティと迫力があります。この辺りだと飾ることを意図してか物理的なサイズも大きいので,そういう意味でも勢いを感じられます。また,作品制作にあたって参考にされたという彫刻も展示されているのですが,こちらもまた曲線美が表現されており,ルーベンスが魅力を感じたというだけある迫力を持っています。

ルーベンス展

 神話画も並んでいるのですが,極めて精巧に描かれ,神話の登場人物が生き生きとしているように伺えます。「パエトンの墜落」にしても「マルスとレア・シルウィア」にしても,写実的かつ躍動感あふれる絵画で,魅入らさせられます。

 バロックの誕生というテーマで,16世紀後半から17世紀の迫力ある絵画がこれでもかと展示されているので,見るのにはなかなか体力を使います。最初から最後まで目玉作品になってもおかしくない油彩が続くので,見ごたえは十分すぎるほどです。休日に見に行くには極めて充実した展示といえるでしょう。